趣 旨
種をまき、それが芽生え、やがて天をつくような大樹となり、その木陰で生き物たちが集い、そこからまた新しい生命が誕生していく。私たちが自ら立ちあがり活動し、目ざしていることとなんと似ていることでしょう。
原因不明、伝染、奇病と言われ、社会から疎外されたスモン患者が力を合せて全国スモンの会を結成したのは1969(昭和44)年11月26日。スモンの原因究明はむずかしく、解明は早くて10年、迷宮入りとなる恐れさえもあるという、悲観的予測もなされていた頃でした。全国のスモン患者の熱い期待をうけスタートした私たちの道。しかしそれは平坦なものではありませんでした。患者自身によるスモン隠し、資金的問題、また中傷や誹謗、そして組織の分裂という事態さえも発生しました。こうした困難の中、私たちの運動はちいさいけれど、一歩一歩確かな歩みを続け、ついに自立福祉論へのステップとも言える運動方針を確立していきました。そして1972(昭和47)年にはついにキノホルム原因説が公表され、私たちの運動に新しいエネルギーが注ぎ込まれたのです。もう私たちの力をおし止めることはできません。スモン訴訟は私たちが“和解”を選択したことで一挙に解決にむかったのです。
全国スモンの会が目的とした社会的対策は自立福祉論として結実し、曙光園となって育っていきます。この曙光園が、さらに大きく育ち、他の難病者にも勇気と希望を与え、だれもが幸をわかち合えるようにするためにこれからも力を合わせて進みましょう。
未来は私たちのものであることを確信して……。
社会福祉法人 全国スモンの会
(さがら よしみつ、初代会長、1927.12.12~2008.8.21)
法人の理念
私たちは、ご利用者・職員・社会との絆を深め、
情熱を傾け、信義誠実の原則を重視し、
皆様から信頼され、期待され、
求められる社会福祉法人をめざします。
法人の基本方針
- 私たちは、常に能力・技術の向上につとめ、最良のサービスを提供できるよう努力します。
- 私たちは、ご利用者の自主・自立意識を尊重し、真の自立福祉をめざします。
- 私たちは、ご利用者の安全・健康の維持を第一と考え、その実現に努力します。
(さがら よしみつ、初代会長、1927.12.12~2008.8.21)
心のリハビリ()
心のリハビリ=「ソーシャルリハビリ」と呼んでいる
「ソーシャルリハビリ」とは
「誰にでも好かれる人間になる」ための訓練である
人は常に共同生活を営む
誰とでも仲良く生活する(出来る)ためには
自分自身人に好かれる人間でなければならない
「人に好かれる人間とはどういう人間か」を学び
同時にどうすれば良い人間関係を作れるかを
学ぶ事は大事である
曙光園でそれを学ぶ事は、
今後の人生に幸せをもたらす事につながる
なぜなら 障がいを持った人は
(「老い」によって誰でもが障がい者となりうる)
人の助けを借りなければ生きていけない
その時、喜んで手を差し延べてもらえる人に
なっているかどうかで その人の幸せが決まる
だから「誰にでも好かれる人間になる」という事は
大切な事である
いじわる・人の悪口・挨拶をしない・乱暴な言葉遣い
暴力・自分勝手(他人を認めない) 感謝がない
人に迷惑かける・努力をしない・等々
今まで「こうあってはいけない」という事を
沢山学んできた
もう一度振り返って、それぞれが、
更にどんな努力をすればいいのか考えて欲しい
1970年2月15日、名古屋駅にて